お役立ちコラム
窓用エアコンのクリーニングはどうすればよい?お手入れ方法と注意点
室外機置場がない家庭や、賃貸で壁に穴あけ工事ができない時に便利なのが窓用エアコンです。
この窓用エアコンで普段行うべきお手入れの方法は比較的簡単です。
ですが、お手入れの際には注意すべき点もあります。
ここでは窓用エアコンのクリーニングやお手入れの方法や、その注意点について解説します。
目次
窓用エアコンの特徴
天井や壁に取り付けるエアコンは、室内機と室外機に分かれているのが一般的です。
室内の空気を取り込み、熱交換器で暖めたり冷やしたりした空気を再び室内へ送風する役割を担うのが室内機です。
一方室外機は室内機から排出された熱を屋外に排出する役割を担います。
冷房運転している時に室外機から熱い風が出てくるのは、室内の熱を室外機が排出しているからです。
ですが、窓用エアコンは室内機の機能と室外機の機能を併せ持っています。
このため別に室外機を設置する必要がないのです。
また、窓枠に設置するタイプのエアコンなので、壁や天井に設置のためのブラケットなどを取り付ける必要がありません。
室内機と室外機を繋ぐパイプの設置も不要なので、壁や天井を傷つけてはいけない場合でも窓枠のサイズに対応している窓用エアコンなら設置可能です。
窓用エアコンのお手入れ方法
窓用エアコンは一般的なエアコンの室内機と同様に、フィルタが設置されています。
このフィルタを2週間に1度程度掃除します。
掃除方法は掃除機でほこりを吸い取る程度でかまいません。
気になるようでしたら、フィルタを水洗いし、しっかりと乾かしてから取り付ければよいでしょう。
あとは表面カバーのほこりを取り除いたり、水拭きしたりするとよいですね。
一般の人ができるお手入れはこの2つになります。
エアコン洗浄スプレーは使わない
ホームセンターやドラッグストアなどに行くとエアコン洗浄用のスプレー材が販売されています。
「このスプレーを使い、フィンなどの内部の掃除も行った方がよいのでは?」と思う方もいるでしょう。
ですが、エアコン洗浄スプレーを使うことは避けましょう。
その理由は、窓用エアコンの構造が複雑になっているためです。
すでにご紹介した通り、窓用エアコンは一般的なエアコンの室内機と室外機が一体化されたものです。
内部の構造は非常に精密になっています。
洗浄スプレーの成分が基盤に入り込んだり、スプレーにより流れ落ちた汚れが入り込んだりすると故障してしまう危険があります。
シーズンオフ前には機内を乾燥させる
エアコンは単純に空気を冷やすだけではなく、湿気を奪い去る除湿機能を備えています。
窓用エアコンも、もちろん除湿機能を備えています。
これは吸い込んだ空気に含まれた湿気が熱交換器に触れた時に結露が発生し、湿気が水分となり排出されるためです。
この水分はドレンと呼ばれる排水パイプを通じて屋外に排出されますが、熱交換器に水分が残ってしまうことがあります。
水分が残ったままにするとカビの原因になってしまいます。
一度カビが発生すると異臭発生の原因となります。
またカビの胞子を吸い込むことでアレルギー症状が発症するなど、健康被害も起こります。
発生したカビを取り除くことは難しいため、カビを発生させない工夫が必要です。
そのため、シーズンオフ前には水分をしっかりと飛ばす乾燥作業が必要です。
内部乾燥機能があるタイプの窓用エアコンの場合には、必ず内部乾燥機能を活用しましょう。
内部乾燥機能がない場合は、冷房運転ではなく送風運転機能を使い乾燥させます。
天気がよい日に窓を開け、送風運転を実施し乾燥させましょう。
窓用エアコンの中には「ノンドレンタイプ」といってドレンがないものもあります。
この場合は特にシーズンオフ前の乾燥が重要です。
シーズンオフの間は電源プラグを抜いておくことも忘れないようにしましょう。
分解清掃は必ず専門業者に依頼を
一般的なエアコンに比べ、窓用エアコンはコンパクトに作られています。
その分精密機器類も複雑に配置されているため、一般の人が窓用エアコンを分解清掃することは避けましょう。
必ず窓用エアコンメーカーの修理・メンテナンス部門か、窓用エアコンの分解清掃ができるプロに依頼しましょう。
壁掛けや天井設置のエアコンに比べ、窓用エアコンの分解清掃は難易度が高いと言われています。
一般的なエアコンの分解清掃を取り扱っているプロの中にも、窓用エアコンは取り扱っていない場合があります。
プロに依頼する場合も、窓用エアコンの分解清掃についての実績や経験があるプロに依頼することも大切です。
まとめ
窓用エアコンは、設置が簡単で室外機も不要なので、引っ越しが多い方や賃貸で壁や天井に穴が開けられない場合に便利です。
お手入れはフィルタの掃除や表面カバーの清掃にとどめます。
自分で分解清掃といった本格的なクリーニングをしようとすると、故障のリスクが出てきます。
窓用エアコンの分解清掃については必ずプロに依頼しましょう。